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働き方のバランス・ケア

働き方のバランス・ケア

働き方改革関連法の施行により、時間外労働の上限規制、年次有給休暇の取得義務化、同一労働同一賃金(雇用形態に関わらない公正な待遇の確保)などのさまざまな変化が生まれました。その結果、「働き放題」「働かせ放題」の状況から抜け出しつつある現在は、労働生産性の向上を主眼にしたマネジメントが求められています。

労働時間の管理が厳格化され、不合理な待遇差を受け入れることがなくなった組織に、これまでと同じ働き方を詰め込んで結果を出そうとすれば、従業員の対応能力によるバラつきやしわ寄せが生じてしまい、時間内に仕事をこなすことがむずかしくなります。

また、無理に強いストレスがかかった組織では、往々にしてさまざまな問題が発生します。 パワーハラスメントが振るわれる、体調不良やメンタル不調が発生する、休職や退職により職場を離れる人が増えるなどによって、かえって労働生産性の低下を引き起こす可能性も予見できます。

業務の効率化を優先して取組まなければならないとしても、他方で従業員がモチベーションを保ち続けられるような「働き方のバランス・ケア」を行う必要があります。 以下では、御社の事業や職場に即した働き方改革のため、RIMONOで実践している取組みを踏まえながらご紹介いたします。

1.やらないことを決める
2.タスクに落とし込む
3.デジタル・ツールの導入

1.やらないことを決める

時間の経過や組織の成長によって、仕事の量は自然に増えてしまうものです。労働生産性の向上や業務の効率化を検討するとき、部門別に業務の棚卸しを行う、会議体を立ち上げる、システムに投資するなど、「足し算」で考えると更にやるべき仕事が膨れ上がってしまいます。

御社の働き方改革は、「引き算」を基本に考えてみませんか?現場・営業・事務などの職域を問わず、現状では何とか頑張ってこなしていても、実態として長時間労働につながっていることがあるかも知れません。業務の在り方や進め方について、やるべきことを増やすより、やらないことを決めるほうが有効です。

(例)働き方バランスのためにやらないこと

1)  移動しない 社内外の会議、打合せへ足を運ばない。
2)  探さない どこかにあるはずのデータを探さない。
3)  繰り返さない ゼロから同じ手順を繰り返さない。
4)  巻き込まない 自己流の仕事に他者を巻き込まない。
5)  詰め込まない 予備の時間や日程をないがしろにしない。

やらないと決めるときは、個人単位ではなく職場や会社全体のルールにすると、効果が大きくなります。ただし、一挙に一切やらないと決めてしまうと、抜け道や言い訳で崩されてしまう、何かのきっかけでリバウンドが起きてご破算になってしまう、などという場合があります。

・やらないことに優先順位を付け、一つずつやめていく。
・やらざるを得ない場合は、受け入れる。
・やらざるを得ない場合が増えてきたら、見直す。

という方針を共有しておきます。余白を残すことで、次のテーマに取組むモチベーションを保ち続けられるはずです。

2.タスクに落とし込む

「タスク」とは、一般的に期限や納期が決められた仕事のことを指します。とくに二人以上のチームでタスクを担当する場合には、具体的なプランを立てる、完了までの進捗や品質レベルを確認する、などの「タスク管理」が重要になります。

仕事をタスクに落とし込みプランを立てる、工数や費用を見積もる、ムリ・ムダ・抜け漏れがないかチェックする、実行段階での進捗を確認するなど。名称や方法は様々であれ、御社においてもある程度の時間をかけて、タスク管理を行っているかと思います。

しかしながら、労働生産性の向上や業務効率化のためには、自分ひとりで完結する仕事についても敢えてタスクに落とし込むことをおすすめいたします。個人単位でのタスク管理を職場で共有しつつ、上長あるいは同僚から助言・指導・支援を引き出すことができるからです。

(例)タスク管理の実践

1)  何を、いつまでに、いくらで、どのように、と段取りする。
2)  タスクの内容や日程について、合理性や優先順位を吟味する。
3)  部門全体で共有し、品質レベルの確認、ムリやムダなどの気付きを得る。
4)  進捗を挽回するために、応援を依頼する。タスクを小分けにする。
5)  完遂の見通しが立たない場合は、タスクを再検討する。

仕事に当たっては、誰でも、客観的事実よりバイアス(個人的な思い込みやこだわり)による行動が先立たないように気をつけたいものです。ところがこれらの点が整理できていないために、長時間労働が発生したり、品質やコストの問題が起きて後処理の負担が増えたりすることがあります。

仕事をタスクに落とし込む作業によって、ムリ・ムダ・抜け漏れがないか整理できるようにすること、個人単位の「タスク管理」を全体で共有することによって、職場メンバーの目で仕事のバランスを見てもらうことが重要です。

3.デジタル・ツールの導入

働き方の「バランス・ケア」を行うための取り組みに目処が立った段階では、やはりデジタル・ツールの導入によって情報・通信の速度、業務の効率性を確保することが必要になります。

逆に言えば、決め打ちでデジタル・ツールの導入に取り組むと、従業員個人の対応能力によるバラつきが背景となって、そうした展開の受け止めについて合理性から外れたかたちの抵抗を受けることがあります。

一旦は「引き算」によってムダを削ぎ落とした働き方を体験したうえで、デジタル技術の導入がやはり必要であるという納得を促すことが大切です。ご既承のとおり、事務処理の領域を中心に、多種多様なクラウドシステムが開発され普及しつつあります。

(例)業種を問わず、汎用性の高いデジタル・ツール

1)  ビジネスチャット(テーマ、メンバーごとの非同期型コミュニケーション*)
2)  カレンダー(日程・勤怠)+ ワークフロー(申請・承認・報告)
3)  業務管理アプリ(顧客情報、案件進捗、工数履歴など)
4)  マニュアル作成ツール + トレーニング
5)  オンラインストレージ(文書・資料のペーパーレス化)

*個々のメンバーが都合の良いタイミングで情報を共有する、返信を行うこと。

RIMONOはクラウドシステムの導入について積極的に向き合い、トライ&エラーを含めた豊富な体験を積み重ねてきています。

新規導入を検討しているが具体的な選択に迷っている、思い切って導入を決めたものの社内展開での不安材料がある、すでに導入しているシステムが十分使えていないなど、御社が実践的なご支援を必要とされていましたら、是非お問い合わせください。

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