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人手不足に負けない採用のチカラ

人手不足に負けない採用のチカラ

昨年末以降、将来性のある優秀な人材を採用・定着させることで、御社が人材獲得競争で優位に立てますよう、基本となる職場づくりや賃金設定についてお伝えしてきました。

今春のこと、経済活動が本格的な再開に向けて動きだすと、コロナ禍で流出した人材が戻らず人手不足が一気に顕在化しました。

採用市場において、新卒予定者であれば自己実現のプランを描きたい、転職希望者であれば仕事にあたり前向きに自己肯定感を保ちたいなど、人手不足を前提としながらも働きがいを大切にする意識が高まりつつあります。

数多くの求人サイトやスカウトサイトから、御社で働きがいを見いだせるか、自分はうまくやっていけるか……。

こうした求職者の視点を捉えしっかりと御社の魅力を映し出し惹きつけることが、人手不足に負けない「採用のチカラ」となります。

是非採用したい! と御社が高く評価できる人材を見つけ、採用面接や適性試験に呼び込むまで、「採用のチカラ」をつける仕組みづくりとご支援の流れをお伝えいたします。

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  1. 終身雇用に代わるもの
  2. 組織文化の言語化
  3. 採用・定着支援
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1. 終身雇用に代わるもの

パート・アルバイト、派遣社員、契約社員、請負社員、副業・兼業者など、働き方改革が進んだことで、企業のあらゆる職場において多様な属性の人材が混在する状況が当たり前になってきました。

しかしながら、企業が次の時代を見据えて事業の成長を図るため、若い世代の正社員が必要であることは本質的に変わりません。

採用市場にエントリーする若年層の人材は、ご承知のとおり「ゆとり世代」*と呼ばれています。小中学校の義務教育で競争より調和を尊重する教育を受けて育ちました。

その反面、失われた30年のなかで従来の規範であった終身雇用制度が崩れ、リストラされた親が苦労してきたのを知っている世代です。

*(1987年から2003年生まれを指す。因みに米国で言われるZ世代は1990年半ばから2010年代生まれを指す。)

ゆとり世代の価値観は端的に言えば「会社で必死に頑張って出世しても、将来はどうなるかわからない」、「いま自分の置かれた環境で合理的に生きたい」ということであり、個人と仕事の軸が確立しているとも言えます。

名ばかりの正社員や管理職にはなりたくない、仕事で先回りするよりも言われたことしかやらない、会社の飲み会やイベントでお金や時間を使いたくないのです。

他方で、すでに実務経験を持つ若年層が前向きな働きがいを求めるときは、金銭的な報酬に加えて、成長・貢献・承・親和=チームワークなどの「意味報酬」を重視するようです。

他社への転職や独立を目指し、採用市場にエントリーするという流れもあり、優秀な人材をつなぎとめる要素が給与水準などの報酬だけになっている状況では、流出のリスクが高いと言えます。

このような価値観への理解を前提とすると、もはや終身雇用を保証することはできないとしても、世代を超えて望まれる変わらない働きがいというものがあります。それは、長期雇用によって安定感・安心感が得られること、仕事を通じて自己実現を図れることではないでしょうか。

内閣府 こども・若者の意識と生活に関する調査(令和4年度)
https://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/ishiki/r04/pdf-index.html

仕事を通じた社会的な課題への貢献、個人レベルのテレワークや副業・兼業の容認など、御社のご事情に沿って若年層の優秀な人材こそが働きがいを感じられる仕組みを導入・確立し、採用市場にエントリーしている人材にしっかりと伝えることが「採用のチカラ」になると考えます。

2. 組織文化の言語化

どのようにすれば、採用サイトにエントリーする若年層の人材が、御社でこそ働きがいを見出すことができるのか。

例えば、アットホームな職場です、未経験者を丁寧に指導します、などの曖昧な情報では、仕事を通じて自己実現を図りたいと考える人材を惹きつけられず「採用のチカラ」とはなりません。

会社の企業理念と経営方針、あるいは事業の意義と業務のあり方を支えるため、経営者や社員の価値観・行動特性が形成してきた組織文化を言語化することで、会社と社員が互いに影響し各々の成長のための必要な存在となっている状態を、うまく伝える必要があります。

同時に組織文化の言語化とは、会社の現在について信頼・共感できていることを再認識する、将来に向けて価値や行動の優先順位を整理する、不足部分があれば補完するための作業と言えます。

組織文化を書き出した資料を社内で配付すると、社員の役職や担当業務を問わず、ウチの会社ではそういうことだったのか! とあらためて気付かされることもあるかもしれません。

多少なりとも時間はかかりますが、組織文化を深掘りしていくと、社員が共有し腹に落とし込んでいるルールや習慣、皆の共感にもとづく職場での日常的な所作・言葉遣い・身だしなみなどが、組織文化を多面的に形成する要素となっていることがわかります。

どのような会社なのか、これからどのような会社を作りたいのか、どのような人材を必要としているのか。

個人と仕事の軸が確立した若年層の人材の自律的なキャリア意識に応えるため、御社独自の価値を明確にして他社との差別化を図ること、それを言語化して確実に伝えることが、人手不足の状況での基本戦略と言えます。

RIMONOでは自社が築きたい組織文化をハンドブックとして書き出し、社内浸透を図る実践をしています。その経験を踏まえ、組織文化の言語化について「会社ルールブックⓇ」*を作成するコンサルティングの支援をさせていただいております。

株式会社Millreaf 会社ルールブック
https://millreef.co.jp/rulebook/

3. 採用・定着支援

転職希望者について言えば、現在の会社や仕事に馴染んで実績を積み上げてきた安定感のある人材は、それでも自己実現を諦めたくない、会社の業績不振や事業再編に見舞われた、ライフステージに大きな変化が生じたなど、様々な事情で正社員の採用市場にエントリーします。

基本的な転職条件は、募集職種・給与水準・仕事内容・就業環境などの要素が掛け合わさって受け止められますが、転職希望者はこれまでの経験を踏まえて、御社でこそ働きがいを見いだせるか、自分はうまくやっていけるか、を重視する傾向があります。

こうしたキャリア意識に応えて、しっかりと御社の魅力を映し出し、惹きつけることが大切です。

従来であれば、大手の求人情報会社に相応の費用を払えば、会社の希望する人数の応募がありました。

しかし、人手不足とは裏腹に求人情報サイトが急増し、アクセスの分散により応募が集まらないことで、コストパフォーマンスは低下しています。

そのため求人情報会社では、スカウト機能やコンサルティング機能を付加するようになりました。

転職希望者が自身の職務経歴・スキル・希望条件などを登録し、企業からスカウトメールを受信する、キャリアアドバイザーが転職希望者の立場で採用情報を噛み砕く、内定までのやりとりを側面支援するなどのサービスです。

やむを得ずに会社の採用基準に満たない応募者を採用すれば、トラブルが発生するリスクが高まります。

しかしながら、会社の組織文化が言語化され、転職希望者のキャリア意識を明確に把握できる「採用のチカラ」を身に付けていれば、共感を得た人材からの応募があるはずです。

逆に言えば、求人にあたりこうした要素がハッキリしていない場合は、採用を急ぐ状況であっても良い結果に結びつけるのはむずかしいと考えられます。

RIMONOは、中小企業の採用や定着の課題解決を通して社会に貢献する「採用定着士」のネットワークに加盟しています。

御社ならではの働きがいを感じられる仕組みの伝え方について、自社採用サイトの構築と転職サイトとの連携を通じ、採用プロセスを伴走支援させていただきます。

ご興味がございましたら是非お問い合わせください。

一般社団法人 採用定着支援協会
https://www.ar-sa.jp/

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